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子供写真の構図で気を付けることは?

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上手に見える写真を撮るにはしっかりと構図を決めることが重要です。

代表的ないくつかの構図は以下の予習記事で紹介しています。

今回はキッズフォトの撮影で構図を決める際に気を付けるべき以下の3つのポイントについて紹介します。

  • アングルは子供目線かローアングル、ハイアングルで
  • 水平なものは水平に、垂直なものは垂直に写す
  • 構図を意識しすぎてシャッターチャンスを逃さない

シンプルかつ簡単に要点をまとめました。各要点については、後日個別に詳しい記事にしたいと思っています。

カメラを構える高さ(アングル)

カメラを構える高さ(アングル)で写真の印象は大きく変わります。同じ写真でもアングルを変えるだけで自然な構図から普段と違う印象深い構図へとがらりと変化します。

キッズフォトでは被写体と同じ目線の高さ、または大きくローアングルかハイアングルにすると上手な写真が撮れます

キッズフォトにおける各アングルの特徴を紹介します。

カメラを構える高さによる違い(右の写真、首を横切るラインがあるのは失敗です)

大人の目線の高さ

  • 普段目で見ているのと同じ構図(ありきたりな写真になってしまいがち)
  • 背景の大部分が地面になってしまうため雰囲気も地味になりがち

また、背景の地平線や建物のラインなどが顔を横切るような構図にならないように注意が必要です。頭の輪郭の途中を余計なラインが横切ると被写体のシルエットが崩れるため、地平線や構造物によるラインは被写体にかぶらない位置を通すか、被写体の胸より下を通すようにできると写真のバランスが良くなります。

子供の目線と同じ高さ

  • 背景の比率、被写体の体形など全体のバランスが良くなる
  • 被写体の配置だけでなく、地面と空(背景)のバランスも三分割構図にできる

地面すれすれ(ローアングル)

  • 背景に大きく空を入れたり、奥行きのある地面を入れたりダイナミックな表現ができる
  • 普段見る景色と大きく異なった印象の写真が撮れる
  • 消失点構図(放射線構図)などと組み合わせると立体感が際立つ

また、アングルの違いで頭身をわざと歪ませることもできます。ローアングルで撮影すると頭が小さくなり手足の長いシュッとした印象になります。逆にハイアングルで撮影すると頭が大きくなります。

もともと子供は体に対して頭が大きくかわいらしい頭身をしているのが特徴なので、足元から見上げている子供をハイアングルで撮影することで可愛さを際立たせることができます。

ローアングルの作例
ローアングルの作例2

ハイアングル(足元から見上げる構図)

  • 頭が大きくデフォルメされたかわいらしい頭身
  • 親しか見れない貴重な構図
  • 背景が地面で統一されて安定する
  • 顔、体、足と徐々にボケていく立体感
ハイアングルの作例
U-ma
U-ma

いつも見てる自分の目線じゃなくて、子供目線・ローアングル・ハイアングルに変えるだけで

一味面白い写真になるね!

平衡感覚

初心者が構図を決める際に見落としがちなのが平衡感覚です。

写真の背景には地平線や水平線、建物の輪郭、柱、樹木など水平なもの、垂直なものが存在します。

水平・垂直なものをきちんと水平・垂直なまま写すことで平衡感覚のとれた安定感のある写真になります

カメラの傾きと背景の傾きの例

カメラが傾いている場合

左の例の様に地面の傾いた写真は平衡感覚が不安定になります。

撮影者本人はその場の地形の感覚があるのであまり気になりませんが、写真を見る第三者は撮影者が思う以上に違和感を感じます。

カメラのディスプレイ設定には『水準器』というものがありカメラの左右と前後の傾きを確認することができます。慣れないうちは水準器を表示してカメラを水平に構えられるようにしましょう。

カメラの水準器表示(α7Ⅲの例)

背景に対して斜めから撮影した場合

背景の建物などに対して正面からではなく斜めから撮影した場合、中央の例の様に柱や壁は垂直なままですがパースがかかることによって地面などの水平なラインががやや斜めになります

垂直がキープされているため左の例ほど不安定にはなりませんが、できるなら背景の正面から撮影しましょう。正面からの撮影が難しい場合、ボケを用いて背景の印象を薄くするのも一つの手です。

また、パースで斜めになった建物などを交互に2つ3つ合わせて写真の中に『>』や『<』、『S』のラインを構成すると構図が安定します

背景の壁などに対してさらに角度をつけて壁を被写体の横に配置することで、右の例の様にパースを使った消失点構図にしてしまうことで写真を安定させることもできます。

やりがちな失敗

予習記事『構図とは』にも書きましたが、初心者の頃にやってしまいがちな間違いとして、下の左の作例のようにわざと傾けた写真を多用してしまうというというものがあります。

対角線構図やプロの撮ったおしゃれな傾斜構図の写真を意識して傾けてしまうのですが、この構図は前述のとおり写真を見る第三者に違和感を感じさせてしまいます。

背景の重力の向きが傾くことは非常に不安定な表現です。

シンプルな構図が続いて単調になってしまった時のアクセントとして意図的に写真を傾けることは有効ですが、背景の建物や地平線など情報をアングルやボケで極力削りとったり、傾きの角度も対角線と平行にすることでやっとギリギリでバランスが取れるような難しい構図となります。

私自身も時々やってしまいますが、バランスの取れた写真になることの方が少ないです。

初心者のうちはカメラを絶対に傾けないくらいの意識を持った方が良いでしょう。

左:平衡感覚が不安定な例 中央:単調な構図の例 右:対角線構図でバランスをとった例
U-ma
U-ma

構図づくりに自信がないうちは、基本的に水平・垂直・対角線を意識した構図を選ぼう!

構図を意識しすぎない

初心者の頃はいろいろな構図を覚えて自然に使いこなすのはとても難しいことです。構図を意識しすぎてシャッターチャンスを逃してしまっては意味がありません。

U-ma
U-ma

多少構図が乱れていてもお子さんの最高の笑顔を撮ることができたら、それが最高の一枚です

本サイトに限らず、インターネットで様々な撮影テクニックを調べることができます。最初から多くのテクニックを使うことを意識するのではなく、まずは自然とバランスが良い(安定感のある)写真が撮れるようになることが重要です。

比較的簡単に使える「日の丸構図」や「三分割構図」を基本として、本記事で紹介した以下のポイントを意識する。初心者の頃はこのくらいですでに手一杯になってしまうはずです。

難しいことを考えすぎてシャッターチャンスを逃さないようにカメラライフを楽しんで撮影しましょう。

  • アングルは子供目線かローアングル、ハイアングルで
  • 水平なものは水平に、垂直なものは垂直に写す
  • 構図を意識しすぎてシャッターチャンスを逃さない

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