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今買うならα7Ⅲかα7Ⅳか?

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はじめに

以前の記事でも書きましたが、ある程度予算をかけて本格的なキッズフォトを撮影したい方にはミラーレス一眼がおすすめです。

そんなキッズフォトを始めたい子育てパパママにおすすめしたいミラーレス一眼の一つが、SONYのα7シリーズです。

SONYはカメラメーカーの中でもミラーレスにいち早く力を注いでいたことで有名です。

今やどのメーカーもミラーレスが主力とはいえ、他メーカーと比べて多少古い機種でも性能が高く、その性能バランスも非常に良く使いやすい機種が多いため選べるカメラボディの選択肢が豊富です。

そして純正レンズのバリエーションが豊富なのはもちろん、SIGMA、TAMRONをはじめとしたいわゆるサードパーティー製レンズも豊富であり、サードパーティー製でも十分性能が高くコスパの良い神レンズが多いです(中古市場も潤沢です)。

同様に周辺アクセサリーも豊富であったり、使用者が多いため作例や情報収集がしやすいのもメリットです。

そのため、最初は予算に合った機材で写真を始め、将来的には用途に合わせた拡張性が高いという点でおすすめできます。カメラ沼、レンズ沼にはまりやすいとも言えますが。

そんなα7シリーズの中でベーシック機種として人気が高いのがα7Ⅲとα7Ⅳです。そこで、今キッズフォトを始めるのであればα7Ⅲとα7Ⅳのどちらが良いのか?

私の意見としては『α7Ⅲで十分』という結論です。

U-ma
U-ma

α7Ⅲは2018年発売の古いカメラですが、現在も生産されている現行機種です。

現在も十分おすすめできるレベルで完成度が高く、コスパに優れています!

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α7Ⅱ(中古)という選択肢も

本題からそれますが、すでに販売終了したα7Ⅱに関してお話ししたいと思います。低予算で始めたい方であればα7Ⅱの中古が10万円以下で購入可能であり、非常に魅力的です。

α7Ⅱは動画性能とAF性能がやや低いこと、バッテリー容量が小さいことがデメリットとなりますが、画質に関してはα7Ⅲに近い性能があり、写真メインでの使用であれば十分現役での使用が可能です。

実際、2021年末までは新品の販売が継続されていました。最初はこのカメラにしておき、レンズや周辺機材に予算を注ぐという手も十分ありです。

α7Ⅲとα7Ⅳの違い

それでは、キッズフォトを始めるにあたってα7Ⅲとα7Ⅳどちらを買う方が良いのか?両者の違いをキッズフォトに影響する点を中心にまとめてみましょう。

α7Ⅲα7Ⅳα7Ⅳを買う
決め手となるか
価格252,868円
273,900円
328,900円
361,900円
×
画素数約2,420万画素約3,300万画素
AF性能人&動物瞳AF対応
鳥瞳対応なし
AF性能向上
鳥瞳AF対応
ファインダー解像度約236万画素約369万画素
モニター解像度約92万画素約104万画素
モニター可動チルトバリアングル
動画4K30p(8bit)4K60p(10bit)
カラーフィルタークリエイティブスタイルクリエイティブルック
その他新機能動画のアクティブ手ブレ補正
フォーカスブリージング補正
美肌モード
ボタン、メニューの操作性向上
α7Ⅲとα7Ⅳの性能比較

画素数

まずα7Ⅳは画素数が向上していますが、2,420万画素もあればA4サイズ印刷まで耐えられますし、一般的な利用範囲であればα7Ⅲの画素数でも十分です。

画素数が多いとトリミング(切り抜き)しても画質を維持できるので、「走り回るお子さんを広角で撮影しておいて後からトリミングで構図を決める」なんて自由度は上がりますが、『α7Ⅳ購入』の決め手になるほどの差ではないと思います。

AF性能

AF性能もα7Ⅳはα1のアルゴリズムを導入してAF性能が向上していますが、そもそもα7ⅢのAF性能も非常に優秀なのでキッズフォトを撮っていてAF性能の不足を感じたことはほぼありません。

キッズフォトには直接必要ないので、鳥瞳AFが必要な人は限られるのではないでしょうか。

また、α7ⅣはAFが狙った被写体追尾し続けるトラッキングAFが使用できるようになりました。動き回る子供たちを撮る際にトラッキングAFは非常に便利です。

α7ⅢはトラッキングAFを使用できませんが、α7Ⅲの兄弟機であるα7CであればトラッキングAFが使用できます。

よってAF性能も決め手というにはやや弱いと思います

ファインダーとモニター

ファインダーおよび液晶モニターの解像度もα7Ⅳで性能向上しました。これは実機を一度見ていただきたいのですが、α7Ⅲのファインダーとモニターはやや性能が低く、ピントの合い具合や写真の色味が確認しづらいときがあります。

α7Ⅳはファインダー、モニターともに改善されたのですが他社カメラと比べて劇的に良くなったというほどではないので、この点に関しては実機を直接確認して決め手となるか価値を見定めてください

一方でモニターがチルト式からバリアングル式になったことはα7Ⅳの大きな魅力であると思います。

上下にのみ角度が変えられるチルト式と、横に開くことで上下左右に自由に角度が変えられ自撮りも可能なバリアングル式は使い人の好みがわかれますが、私は圧倒的にバリアングル派です。

特にSNS向けにカメラを縦向きにして縦構図の写真が撮りたい人はバリアングルが圧倒的に便利です。

動画性能

動画性能は非常に進化しており、α7Ⅳは4K60pに対応、かつ記録方式も10bitに対応しました。その他性能で挙げているアクティブ手振れ補正、フォーカスブリージング、美肌モードも動画撮影に関する機能となります。

また、瞳AFが動画撮影時にも使えるようになりました。

もともとα7Ⅲも写真性能だけでなく動画性能も高いと評価されておりましたが、α7Ⅳは動画もメインで撮影できるほど性能が向上したと言えます。

この点に関してもキッズフォトにとっては決して重要なポイントではありませんが、動画撮影にも力を入れたい、動画をガンガンSNSにあげたいというのであれば価値は高いかもしれません。

クリエイティブスタイル(クリエイティブルック)

カメラ内で写真の色味を変更する機能(スマホカメラのフィルターのような機能)は、α7Ⅲまではクリエイティブスタイルと呼ばれていました。このクリエイティブスタイルは色味の評判があまり良くありませんでした。

α7Ⅳのクリエイティブルックは非常に評判がよく、RAW撮影をせずJPG撮影+クリエイティブルック(+機能の微調整)だけで十分に完成度の高い写真が得られます。

これに関しては、SNS投稿前にスマホでフィルター加工を行う人や元からRAW現像を行っている人にとってはそこまで重要とはいえません…(が、正直撮影から完成までの手間が少しでも減るのは、子育てで忙しい身にはありがたいですね。)

メニュー表示

最後に、α7Ⅳはα7Ⅲに比べてカメラ内メニューのスタイルが大きく変わって便利になりました。

α7Ⅲまではカメラ内の設定項目が非常に多い上にタブのまとめ方が適切とは言えず、しかもメニューのタッチ操作もできないため設定項目をいじるのはかなり面倒でした。

しかし、カメラ内メニュー設定を変更する頻度は低く、最初に一通りのメニュー設定をしてしまえばほとんど変更することはありません。

一部変更する頻度の高いメニューはマイメニュー登録しておくかカスタムボタンに割り振ることでも対応可能ですので、これも大きな決め手とは言えません

まとめ

前述の黄色箇所がα7Ⅳが優れているポイントになります。

それに対して、α7Ⅲではなくα7Ⅳを選ぶ大きな決め手になるかの判断が赤色の箇所です。

私が個人的にキッズフォトを撮るうえでα7Ⅳに魅力を感じているのは、液晶類の解像度が向上していることと、バリアングルモニターですが、こうしてみるとそれだけのために予算を約8~9万円追加するほどの決め手があまりないと言えます。

カメラボディの予算を追加するよりも、一緒にTAMRON28-75mmF2.8G2(10万円前後)のような万能標準ズームレンズを1本購入した方がキッズフォトの質が上がりますし、転送速度の速いSDカード、カメラバッグ、現像ソフトやPC、ディスプレイなど周辺機材に予算を回した方が良いです。

よって、私は今キッズフォトを始めるのであればカメラは『α7Ⅲで十分だと思います。

U-ma
U-ma

α7Ⅲのベーシック機としての完成度が高く、コスパが良すぎるんです。

α7Ⅳはワンランク上の最新機種、まさにビヨンドベーシック(ベーシックを超える次世代機)で

「ベーシック機+あったら良いな機能(贅沢機能)」なんですよね。

もちろん、周辺機材の予算も確保したうえで、それでも予算に余裕がある場合はα7Ⅳの購入にも賛成です。

また、バッテリー容量がやや小さくなりますが、α7Ⅲとほぼ同性能、同価格で小型+バリアングルのα7Cは女性の方にもおすすめです。

追記:

記事が長くなってしまい要点がぼやけてしまいましたが、『カメラボディと一緒にF2.8の標準ズーム(大三元レンズ)を買う』という条件を優先してカメラボディの予算を検討してください。

欲しいカメラの中で一番高い物を選んだので、レンズはキットレンズで妥協しよう。というパターンよりも、純正でもサードパーティ製でも良いので大三元レンズ1本を一緒に買う前提で予算内で買えるカメラを選ぶパターンの方が、ほとんどの場合でより質のいい写真が撮れるはずです。

「最初に買うべきレンズ」の記事にも書きましたが、暗いキットレンズは上手に使うために慣れが必要です。構図や露出設定を使いこなせないとノイズが出たり、解像感が落ちたりしてカメラの性能を使いきれない写真が出来上がります。

一方で、明るいレンズはカメラに多少不慣れであっても良い写真を撮ることができます。

U-ma
U-ma

カメラが高性能でもキットレンズではカメラが性能を発揮しきれません。

逆に5年以上前のカメラでも光学性能の高いレンズを使うとものすごく綺麗な写真が撮れます。

これを踏まえて、予算が潤沢にあるのであれば最新機種を選んでもいいですが、ある程度節約したいのであればα7Ⅲだったり、APS-Cやマイクロフォーサーズのカメラを選択しても十分綺麗な写真が撮れます。近年のカメラはそのくらい写真性能が完成されています。

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